車を所有するうえで、意外と悩むことの多い洗車。今あなたは、洗車のタイミングについて以下のようなお悩みを持っていませんか。
- 洗車する頻度を知りたい
- 時間(昼・夜)や天候(雪・雨)を含めていつがベストなのか
仕事やプライベートが忙しいからといって洗車せずに放置すると、大切な愛車の見た目が悪くなってしまう恐れがあります。
そんな事態を防ぐためにも、今回の記事では洗車の適切な頻度やタイミングについてプロが詳しく解説していきます。
適切な洗車頻度は?
適切な洗車頻度は、2週間から1ヶ月に一度です。
ただし、洗車頻度はあくまでも目安です。 屋内や屋外、海や工場の近くといった車の保管場所、濃色、淡色といった車の色などによって変わるからです。また、未舗装路や夏の高速道路など、車で走った場所によっては酷い汚れがついてしまうこともあります。ほかにも、雨や雪が降ったり晴れたりを繰り返すような天候が続くと、汚れやすくなります。
上記のような場合もあるため、一概にはいえないのです。
統計は?
大手カー用品店のGfKジャパンが11,795人を対象に行ったアンケート調査では、「3ヶ月に1回」(28%)、「1ヶ月に1回」(27%)の順に多いという結果でした。
引用:GfKジャパン
年代による違いは大きくありませんでしたが、運転が好きなドライバーは「1ヶ月に1回」の割合が31%にまで上昇したのです。一方で運転が嫌いなドライバーは19%と低下したほか、「半年に1回」「1年に1回」と回答した人の割合が合わせて25%にも達しています。
つまり、統計上での洗車頻度は「1~3ヶ月に1回」が最多といえるでしょう。
汚れが気になった時が洗う時
汚れが気になった時が洗うときです。
愛車についた汚れを放った状態にすると、ボディの塗装を痛めてしまう恐れがあるからです。 特に下記のような場合は、すぐに洗車するようにしましょう。
- 鳥のフンや虫の死骸などが付着してしまった
- 泥道や雪道を通ったあと
ホコリや雨で付いた汚れを放置するよりも、ボディを痛めやすくなってしまうからです。 また、タイヤやホイールといった足回りに付着した砂や泥、アスファルトのカス、ブレーキダストなどは放置すると落としにくくなってしまいます。
以上の理由から、汚れが気になったときは洗車することをおすすめします。
では、洗車をするのにベストなタイミングはいつなのか、次で詳しくみていきましょう。
どのタイミングで洗車するのがベスト?
洗車にベストなタイミングを、以下のシーン別に解説していきます。
- 時間帯
- 天気
上から順番に見ていきましょう。
時間帯
洗車のベストな時間帯は、15〜16時です。
真昼は気温が上昇するので、イオンデポジットやウォータースポットができやすいからです。
イオンデポジットは、ボディに付着した水滴が蒸発したときに残る水垢を指します。洗車時だけでなく、雨に濡れたあとに乾いたときにも発生します。
ウォータースポットは、イオンデジポットを放置して悪化した状態です。ボディ表面だけにとどまらず塗装の内部にまで浸透するため、クレーターのような凹凸になってしまいます。除去するには、研磨作業が必要です。
ただし、夏は3~4時でも日差しが強いので、太陽が沈みかけた頃や朝方の8時頃までがベストです。
夜に洗車してもいいの?
夜に洗車してもいいですが、問題もあります。
季節や地域によっては、夜に洗車するデメリットも大きいからです。
たとえば、夜は暗いので洗い残しや拭き残しが起こりやすくなってしまいます。日中並みに明るい場所で作業できるのであれば問題ありませんが、薄暗い場所で洗車する場合は、より丁寧に作業する必要があります。
また、湿気が多い日は夜露が付着して乾きにくいこともありますし、明かりを求めて虫が飛んでくるリスクもあるでしょう。冬の寒いときは、寒暖差で水滴が凍ってしまって拭き上げ作業に支障をきたすこともあります。
一方で、夜の洗車は夏の炎天下を避けられるので熱中症や日焼けの予防になったり、日中より乾きが遅いことでイオンデジポットやウォータースポットが発生しにくいメリットもあります。
つまり、状況や環境によっては夜に洗車する方がいい場合もあるのです。
天気
ベストな天候は、「風のない日」と「曇りの日」です。
風の強い日は砂やホコリが空気中に舞っているので、車に付着しやすく洗車キズの原因になってしまう恐れがあるからです。
特に春は花粉や黄砂も一緒に舞っているので、洗車後すぐに汚れてしまいます。
前述のとおり、晴れの日はイオンデポジットやウォータースポットの原因になりやすいからです。ウォータースポットは、水滴がレンズの代わりとなってしまって太陽の光を一点に集め、塗装を焼いてしまう恐れもあります。
以上の理由から、風のない曇りの日の洗車をおすすめします。
雨の日に洗車していいの?
雨の日に洗車しても大丈夫です。
そもそも雨の日に洗車をすると、汚れが落ちやすくなります。
ボディに固着してしまった汚れも雨によって柔らかくなっているので、簡単に落とすことができます。鳥のフンなどはボディに付着して固まると落ちにくいですが、雨の日なら楽に取ることが可能です。
また、水道水にはミネラル分などの成分が含まれているため、拭き取りが遅いとイオンデポジットやウォータースポットの原因になりやすいといえます。しかし、雨水にはほとんどミネラル分が含まれていないので、拭き取らなくても水シミができにくいのです。
一方で、雨の日に洗車を行うにはレインコートや長靴といった雨よけグッズの着用が必要になるというデメリットもあります。ほかにも、ワックスがけやDIYでのコーティングなども施工できません。
雨の日の洗車は、以上を踏まえたうえで行いましょう。
避けたほうがいいタイミング
洗車を避けた方がいいタイミングは、以下のとおりです。
- 夏の炎天下
- 晴れた日
- 冬の夜
夏の炎天下や晴れた日は、気温が高く水滴が蒸発するのも早いので、ボディに水垢が残ってしまう可能性が高いです。夏の炎天下では、熱中症や日焼けなどの問題もあります。
一方で、冬は夕方ごろから一気に冷え込むので、体が冷えてしまって風邪をひくリスクもあります。同時に、水滴の凍結で拭き取りが大変になってしまうこともあるでしょう。
以上の理由から、上記3つのタイミングでの洗車は避けることをおすすめします。
頻度を減らすには
何かと面倒なのが洗車ですが、頻度を減らす方法もあります。
洗車頻度を減らすということは車を汚れにくくする必要がありますが、以下の方法なら愛車を汚れにくくすることができます。
- 屋内で保管する
- コーディング施工
上から順番にみていきましょう。
屋内で保管する
屋内で保管すると、洗車の頻度を減らすことができます。
車が汚れる原因は、風で舞ってきた砂やほこり、鉄粉などがほとんどです。完全に遮断できる屋内での保管は、これらから愛車を守ることができます。
ただし、雨に濡れると雨の中に含まれる汚れの原因が付着することから、最初に雨で濡れてから1ヶ月以内には洗車することをおすすめします。
コーティング施工
カーコーティングを施工することでも、洗車の頻度を減らすことができます。
そもそもコーティング剤には、愛車の塗装を保護する効果があることから、防汚性にも優れています。コーティングを施工することで、ボディに汚れが付着しにくく、付着しても簡単な洗車で汚れを落とすことができるのです。
業者に依頼すると初期費用は必要ですが、仕上がりが美しいうえにコーティングの効果も長く持続するメリットがあります。
汚れが付きにくく落ちやすいので、洗車は1ヶ月から2ヶ月に1回くらいの頻度で済みます。
コーティングをしていても洗車は必要
コーティングをしていても、洗車は必要です。
定期的に付着した汚れを落とすことで、キレイな状態を長く保つことができるからです。
コーティング施工後の洗車は、水洗いで十分です。
コーティング被膜は油性の汚れを弾いてくれるので、水洗い洗車だけで十分に汚れを落としてくれます。ただし、ボディに砂利や鳥のフンが付着している場合は、洗車前に水で落としたり柔らかくしておくと良いでしょう。
理想的なのはシャンプー洗車で、コーティングメーカー指定のものを使うと効果が持続しやすいです。
注意点は、通常の洗車と同じです。
水をかけたまま放置しないことと炎天下での洗車をさけるなど、コーティング施工済みでもイオンデポジットやウォータースポットの原因になってしまいます。
まとめ
今回の記事では、洗車の適切な頻度やタイミングについて解説しました。 以下に、今回お伝えした内容をまとめました。
- 適切な洗車頻度は2週間から1ヶ月
- 統計では1ヶ月から3ヶ月が多い
- 汚れが気になるときは洗車をする
- 洗車のベストな時間帯は3~4時(夏は太陽が沈みかける時間帯や早朝)
- 夜に洗車すると汚れは落ちやすい
- 風のない曇りの日の洗車が理想
- 洗車の頻度を減らすならカーコーティングがおすすめ
洗車の頻度は、カーコーティング施工車とコーティングなしの車で異なります。